漫画って最高だよな。
- 一度心を掴まれたら寝落ちするまで読みふけってしまう中毒性
- 生涯記憶に残るようなウィットに富んだセリフの数々
- ページをめくるたび訪れる躍動感
実家にいた頃まぁまぁデカめの本棚3つ買って、バイト代の80%をぶっ込み、あっという間に数千冊の漫画棚が完成。
お気に入りの漫画に囲まれて寝るのは最高のコンフォートゾーン。
地震きたら潰されて死ぬ状態だったけど、それで本望「manga is my life」
そんなヲタク少年もいつしか生涯の伴侶と出会い、結婚を機に同棲し、2人の子を授かり、マイホームを購入、家具の配置や未来設計を考えるとどうしても漫画棚は置けなくなった…。
しかしだ、俺の人生から漫画がなくなるということは=死を意味する。
そして数年前「デン?シ・・ショセキ?」なるものを試す日がやってきたのだ。
ドゴーン!!!!!脳天に雀部長次郎忠息の黄煌厳霊離宮……いやエネルの雷神万雷が降り注いだ。
なんじゃこれ?クソ快適すぎてヤバイ……これ考えた奴だれ?天才だろとっ。それくらいの衝撃。
今では電子書籍を手放すことができず、ある意味重度のスマホ&タブレット中毒者である。
ってなわけで、単行本3,000冊、電子書籍5,000冊くらい漫画を買ってきた男が、それぞれのメリット・デメリットを語らせてもらおうと思う。
※本記事で指す”電子書籍”とは漫画に絞って話をしている。
目次
電子書籍キャンペーン情報
DMMの配信サービス
→DMM TVの詳細をみる
※無料期間内に解約すれば料金かからずお試し可
紙の本VS電子書籍
両者を比較する際、以下の3つが重要だ。
1つずつ解説していく。
電子書籍の方が安いのはなんで?
1つめは価格について
単行本とは、基本的に定価でしか売っていないものだ。
一方で電子書籍は……
- 無料キャンペーン
- 半額セール
- ポイント◯◯倍ボーナス
- ◯◯%OFFクーポン
などしょっちゅうやっている。
これは不公平過ぎないか?と思うところだが、ちょいと難しい話をすると「再販売価格維持」ってものがあるからだ。
出版社が書籍・雑誌の定価を決定し、小売書店等で定価販売ができる制度です。
独占禁止法は、再販売価格の拘束を禁止していますが、1953年の独占禁止法の改正により著作物再販制度が認められています。
出版物再販制度は全国の読者に多種多様な出版物を同一価格で提供していくために不可欠なものであり、また文字・活字文化の振興上、書籍・雑誌は基本的な文化資産であり、自国の文化水準を維持するために、重要な役割を果たしています。
引用:日本書籍出版協会
簡単にいうと、出版社がAという漫画の値段を「475円」に決めたら、小売店はそれを勝手に変更できない制度である。
なので現状は書店で値引きはありえない。
しかしながら、電子書籍は制度対象外のため割引し放題ということだ。
つまり新品で買う場合は100%電子書籍の方が安く買える。
中古だと単行本の方が安い場合がある
中古の場合、店舗だと数十円〜あり、通販だと送料別で1円〜もあるので、価格だけでいえば安い場合がある。
というより通販の場合、以下のように送料にお金払う感じだ。
上記例だと「300円」で購入できるということ。
ただ、俺は以下の点から中古漫画をオススメしていない。
- 作者に印税が入らない
- 潔癖スイッチが入る
中古本だとなぜ印税が入らないのか?
印税については、読者に関係ないといえば関係ない。
ただ漫画を読む以上、作者の方に少しでも貢献したくはならないだろうか?
特に好きな作品であれば「連載続いてほしい、頑張ってくれ、あんたの漫画最高だよ」と口には出さずとも、そう思わないだろうか?
当然最初の1巻はガチャなので、まずは1巻買ってみればいいし、そのガチャですら新品で購入すれば10%の印税が作者の元に入る。
グッズなどの購入ももちろん応援になるが、肝心の漫画の売り上げが悪ければ「打ち切り」という地獄が口を開けて待っている。
であれば、まずは漫画を購入してあげるのが、作者への1番の貢献だろう。
同じように連載が終了している漫画も新品で購入すれば、その10%が作者の印税=応援になる。
ところが中古だといくら売れても印税は入らないし、売り上げにもカウントされないのである。
正確にはその中古本が新品購入された時に一度入っているため、2重取りになってしまうからだ。
なのでどうせなら、中古より直接作者に貢献していこうではないか、という話である。
まぁガキの頃は金もねーし、本を売った金で新しい本を買えばwin-winのような気もするし、難しいところだ。
ただ金持ってる大人はなるべく新品買おうぜってことで。
- 夢を追い漫画を描く
- 狭き門を突破した天才が連載開始
- WEBサイトや雑誌で作品の存在を知る
- ファンが単行本(電子含む)を買う
- 作者の金になる
- 見聞が広がる
- さらにおもしれー作品が生まれる
基本はこの流れが最強だと思っている。
作者に貢献することは回り回って、より自分を楽しませる可能性を高めているのだと。
中古なんか誰が触ってるかわかったものじゃない……潔癖スイッチオン
これについては完全に主観だが、どこの誰かもわからんやつがベタベタ触ったものは汚ないって思うだけだ。
ほらガキの頃スーファミやプレステやりながら、スナック菓子食って、手を拭かないでコントローラーを触るヤツいただろ?
えっ?君の手は感覚ないの?ヌルヌルしてるの気にならないの?正気ですか?って。
まさにアレと同じことを想像しちゃうのである。バッチイ。。。以上。
「読みやすさ」は紙の本が最強
2つめは読みやすさについて
最近はデバイスの進化も素晴らしく、電子書籍が読みにくいということはない。
ただし、スクロールやタップして読む特性上、ピンポイントで35ページ目に移動したりすることができないのだ(※アプリによってはできるものもある)
伏線はりまくった漫画だと、あれ?と思って123ページから16ページ目に飛びたい時や巻をまたぎたい時ってあるよな。
電子書籍だとどうしてもロスタイムが発生し、この点は単行本に軍パイが上がる。
ただデバイスによる差が大きいのも電子書籍のデメリットといえるだろう。
例えばiPhone SE2みたいなミニデバイスだと読みにくいのは当然だ。
そのほか、Kindleデバイスや楽天koboリーダーではカラー対応していなかったり、デビュー戦をどのデバイスで飾るかにより「電子書籍マンガ」のイメージは大きく変わってしまう。
個人的に現時点の最強デバイスをあげるなら「iPad mini第6世代の256GB」だ。
片手で持てるサイズ感でありながら、鮮明なディスプレイ、ヌルヌルと動くリフレッシュレート……。
また256GBあれば、3,000冊以上保存できる。
こと漫画に関していえば、これ以上のデバイスは今のところ存在しない。
俺のように電マン廃人クラスになると、もはや漫画のためにiPad miniを買う。
第5世代も持ち合わせているが、価格差1万ちょいのため、予算が許すなら第6世代を推奨する。
電子書籍は読み方を工夫できる
とはいえ電子書籍ならではの特典もある。
例えば、単行本は見開きという特性上、片手で読むのは難しい。
しかし電子書籍ならデバイスを立て掛けておけば、左手で画面をタップしながら、右手で別の作業をすることも可能だ。
または肘枕で寝っ転がって、ぐうたら読むこともできる。
さらに、暗闇の中でも画面の明るさを調整すれば読めてしまうのもメリットの1つだ。
本は持って読むもの、という常識が崩れた瞬間でしたわ。
電子書籍は劣化しない
紙の本は読めば読むほど折り目がついたり、摩擦により劣化していく。
パーフェクトブック状態で保存するには、それこそ「保存用・読書用」2冊買いでもしなきゃ厳しい。
また紙は日光(紫外線)に非常に弱く、窓の対面に本棚がある場合、うっかり窓を閉め忘れた日には悲しいくらい本ヤケしてしまう…。
それに対し、電子書籍はデータなので何千回読んでも劣化しない。
いつ読んでも快適なので可読性が損なわれることがないのだ。
慣れるまでロード時間がストレスになる
ただ紙の本は開いた瞬間にその世界に入り込めるのに対し、電子書籍は買ってからダウンロードする必要があり、数十秒のロスタイムがある。
Wi-Fi環境であればダウンロードせず”ブラウザ読み”を選択すると、少しだけ早く読める。
ただし、Wi-Fi環境外では通信料が発生してしまうので忘れないうちにダウンロードしておく方がオススメだ。
紙に慣れていると最初はこの数十秒がストレスになるかもしれない。
少なくとも俺は慣れるまでまどろっこしかった。
物によって電子書籍は遅れて発売される
3つめは発売日について
有名どころだと「ワンピース」は単行本発売日から1カ月遅れで販売される。
他にもこういった作品がいくつかあるので、新刊をすぐに読みたい人は待ちきれないかもしれない。
なんでこんなことするのか?ってところだが、1つはコストの問題だ。
ワンピースみたいな巨大漫画は初版で何百万部も刷っている。それが発売日に全国の書店やコンビニにドバーッと並ぶわけだ。
例えば、100万部刷って最初の勢いで85万部売れ、そこからなだらかに売れていき最終的に95万部まで売れる予定だったとしよう。
同時期に販売すると本来「紙の本」を買うはずだった読者まで電子書籍に流れてしまう。
価格の面でお話ししたように、出版社にしても漫画家さんにしても定価の単行本が売れた方がありがたいので、それは困るわけだ。
それに単行本は店頭までの運搬費や書店の人件費など電子書籍にはないコストがかかっている。
昨今の不況下ではどこも在庫にシビアなので、1カ月くらい様子を見ないと厳しいのかもしれない。
余談だが、ファミマに行くとレジの真横にワンピースの新刊が積んであって、毎回欲しいーという欲求と闘っている。絶対電子書籍で買うけど。
紙の本の方が遅い場合もある
ただ最近では漫画アプリで先行配信する作品も多くなってきており、アプリで話数を重ね、人気が出たら「書籍化」みたいな逆パターンもある。
例えば大人気不倫マンガ「サレタガワのブルー」は2019年3月現在「マンガMee」でしか読めない。
この人気なら100%電子書籍化するはず(された)
電子書籍だと累計発行部数にカウントされない
もう1つは、現状ほとんどの出版社が電子コミックの販売数を累計発行部数にカウントしない点だ。
なぜなら電子コミックは無料でダウンロードされたり、半額で購入されたり、アプリで読まれたりするので、元来単行本(定価)でカウントしてきた発行部数に入れてしまうと過去の統計が崩れるからである。
漫画家にとって発行部数は生命線。
売れない漫画は容赦なく連載から外されてしまう。
以下の記事を読むとなんでも初版が重要のようだ。
参考:「電子書籍の購入は作家の応援にならない」は本当? 現役編集者に聞いた
上記では、電子書籍の印税計算や市場規模の関係で出版社が電子に本気になっていないことが語られている。
しかしコミック市場に限っていえば、2017年に電子が上回り、2018年の市場推計は以下の通り。
参考:出版月報2019年1月号
この比率は年々増加傾向にある。
なおアプリの売上は含まれていないので、実際はさらに開きがあるはずだ。
こういったことからも電子コミックの発行部数(連載続投の指標)をカウントしないというのは、出版社のエゴに他ならない。
ただ、これは逆に言えばチャンスなのである。
このまま比率が拡大していけば、「電子コミック」がスタンダードとなり、どの出版社も無視できなくなるだろう。
そうなれば電子書籍もカウントせざる終えないことになり、漫画家さんにとってプラスに働くはずだ。
確かに、短期的に見れば単行本の方が売上は上がるかもしれない。
しかし時代が電子書籍に流れている以上、少なくとも「漫画」に関しては、電子コミックを主流にした方が長期的な経済効果は高いといえる。
ここまでのまとめ
- 新刊の価格は電子書籍のが100%安い
- 中古本では作者に印税が入らない(応援できない)
- ページ移動まで考慮すると読みやすさは単行本が最強
- メジャー漫画は電子書籍の発売日が遅い作品がある
- 漫画アプリ限定作品は後から書籍化されることがある
- 電子書籍は累計発行部数にカウントされない
ここまで電子書籍と単行本の比較をしてきたが、ここから先は電子コミックのデメリット→メリットの順にさらに細かく紐解いていく。
電子書籍のデメリット
いくら超絶便利とはいえ、残念ながら電子書籍にもデメリットはある。
以下で解説していることを許容できる人は、電子の沼へいらっしゃい。
視力低下問題
昔から「テレビは離れて見ろ、部屋を明るくして見ろ」と言われてきたが、画面を通して読む以上視力低下の起因は避けられない。
俺の場合、PCをイジってる時間も多いので、電子書籍だけが原因ではないが、1.0あった視力が数年で0.3まで落ちてしまった。
これに関しては「適度に休憩をはさむ」「暗い部屋で読まない」など、ある程度自分で対策はできるが気休め程度だと思っている。
ただメガネ屋さんに聞いたところ、今の時代(ネット時代)に視力が1.0以上あると逆に疲れるだけと言っていた。
セキュリティ問題
電子書籍は購入しているとはいえ、あくまでデータなので、運営会社がハッキングされればデータを消失する可能性があり得る。
単行本であれば手元にあるので、災害で家ごと吹き飛んだり、マニアックな泥棒でも入らない限り、なくなる心配はないからね。
電子書籍ストア潰れてしまう問題
大手の運営会社が潰れる可能性はまずないと思うが、新参の会社やアプリが潰れることは往々にしてある。なので、多少安くてもマイナーなところで購入することはオススメしない。
実際、2014年にヤマダ電機が運営していた「ヤマダイーブック」閉鎖の時は炎上している。
参考:ヤマダイーブック「炎上」 電子書籍事業への教訓
ちなみに潰れた場合、再ダウンロードができなくなるので、お使いのデバイス(スマホやタブレット)を買い換えるまでが賞味期限だ。
参考:電子書籍は永遠に読めるのか?運営会社が潰れたら?
電子書籍デメリットまとめ
- 視力が悪くなる可能性大
- セキュリテイは運営会社次第
- 電子書籍ストア自体が潰れる可能性アリ
電子書籍のメリット
上記ではデメリットについて語った。
もちろんそれ以上にメリットがあるからこそ電子書籍を手放せなくなっているのである。
この先は電子書籍の素晴らしさをアツく語らせてくれ。
セミカラー・フルカラー版が読めるのは電子書籍会員だけの特権階級
もうね、正直マンガ狂にとってこれが最大のメリットであり、最強のメリット。
他のはおまけってくらい最高オブ最高の特権。
昔読んでた懐かしい作品も今やカラー版で読めたりするんだぜ。
モノクロ版より少し高いけど、新しく揃えるなら間違いなくカラー版がオススメだ。
カラー版の注意点
- 連載中の作品はモノクロ版と比べ発売日が遅い
- 完結作品でも一部だけカラー版として発売しているものがある
- 「フルカラー版」と一部だけカラーになっている「セミカラー版」がある
数千万冊の本を片手に収めることができる
3000冊の本に囲まれて寝ていた男だが、家なら最高なんだよ、いつでも好きな時にいくらでも読めるから。
でも一歩外に出れば、脳内の海馬に詰め込んだ情報をつなぎ合わせるしかない。
持ち運ぶにしても2~3冊がいいとこ。
- 何十回出てもやる意味を見出せない地獄の組長会議
- 資料に書いてあることをバカでかい声で話してるだけの説明会
- いったい中で何をしてるんだ?ってくらい時の流れが止まった病院の待ち時間
って死ぬほど暇。
そんな時、数百千冊の漫画がスマホの中にあったら最高だろ?
むしろ暇な時間が待ちどうしくなるぜ。
書店員に見栄を張らなくて済む
俺が高校生の頃は、まだ電子書籍は流行っていなかった。
なので、TSUTAYAで恋愛漫画とかちょっとエッチな本を買う時、それを隠すためにフェイク漫画を買ったり、美人店員さんにかち合った時に恥ずか死ぬ思いしていた…。
こういうの気にしなくて済むわけ。
誰の目も気にせず好きな漫画を好きなだけ買えるって、本当に最高だ。
あなたにオススメ機能が秀逸すぎる
今やどこのお店も会員登録を行うと定期的にメールマガジンやLINEが届くだろう。
ウザい店なんか一日何通も送ってくる始末で、迷惑メールまたはメルマガ解除、確定案件だ。
しかしこと漫画に関しては、この機能はメリットしかない。
さすが膨大なユーザーの検索履歴や購入履歴からデータを取ってるだけあって、精度がめちゃくちゃ高いのである。
イチイチ次何するかな〜と探す必要がなくなり、超時短良き。
全作試し読みできるとか便利すぎて笑う
最近、書店でもカバーをつけて試し読みできないところが増えてきた。
ワザワザ足を運んでるのに中身が読めず、ネットのレビュー頼りに予測して買うことってないだろうか?
ご安心を。
電子書籍なら、どこにいても気になる作品をボタン1つで「試し読み」できるぜ。
店にいかず気になる作品を探し放題
初めて足を踏み入れる書店って、場所の配置を探すところから始めなければいけない。
アレって結構時間食うんだよな。
しかーし、電子書籍なら検索ボックスから探したり、お気に入りの作者一覧を表示させたり、ジャンルで探したり自由自在だ。
これもまた時短になる大きなメリットの1つである。
無料キャンペーンがチート過ぎてヤバイ件
書店よっては1巻無料のサンプルが置いてある場合もある。
でも1巻……多くても2巻くらいのはず。
電子書籍は俺の知る限りだと、「弱虫ペダル」の59巻無料キャンペーンがあった。
59巻だぜ?金額にすると25000円以上……もちろんありがたく読ませていただき、結局買った。笑
マーケティングでいう「フリー戦略」ってやつだが、それにしても読者にはありがたい限りである。
ザーッと語ってきたが、電子書籍のメリット・デメリットは以下の通りだ。
結論:漫画は電子書籍で読むべし
以上、電子書籍で漫画を読む素晴らしさを語ってみた。
まだ使ったことがない方はぜひ使ってみてくれ。
すでに使っている方は友人やご家族の方に勧めていこう。
我々マンガオタクの漫パワーが電子書籍市場を盛り上げ、スタンダードを作り上げるのだ。
コメントはお気軽にどうぞ