【大人も読める少女漫画おすすめ5選】2024年も連載中あり

少女漫画ってリアリティに欠けて、ガキくせぇから苦手なんだよな…数年前の俺である。
しかし、ここ最近自分の中で突如「恋愛漫画ブーム 」が到来。

結論、めちゃくちゃ面白い。
少女漫画の先生方、従来からファンの方には、この場を借りてお詫び申し上げます。

「少女漫画舐めてました、どうもすみませんでした」

とはいえ俺もアラサーのおっさんである。
なんの捻りもないキラキラゴリ推しの少女漫画は、さすがに退屈だ。

なにやらWikipediaによると少女漫画本来の趣旨は”共感”であると書かれており、であれば大人にも響く作品があるのは当然だなと。

今回紹介する作品は基本的に成人しているため、恋愛要素以外にも「人間関係や仕事」の悩みなど、大人が共感できるシーンが多くあるはずだ。

それでは、現在俺がハマっている連載中4作品、完結済み1作品の少女漫画を5つ紹介していく。

大人にもおすすめしたい少女漫画5選

柄物VS無地の殴り合い
【青の花 器の森】

超無愛想な男「真鍋 龍生(まかべ たつき)」は、病的なほどのコミュ障キング。
海外で作陶(さくとう)活動をしていたが、磁器(じき)の技法を学ぶため、長崎県 波佐見(はさみ)町を訪ねる。

几帳面の完璧主義者、何でも計画通りにやらないと気がすまないタイプの彼は、分業制で行う「波佐見焼」との相性は最悪だった。

そんな彼と、対象的なのがヒロイン「馬場 青子(ばば あおこ)」
幼少の頃より、この町で育ち、代々やきもの作りに携わってきた彼女は、出来上がった陶器に柄を描く絵付師。

己のセンスと直感を大事にし、感覚で生きている生粋の芸術肌だ。

生き方も価値観も真逆の2人が、互いの器に触れ、会話し、合作していくうちに距離が縮まっていく大人のラブストーリー。

最初の頃の「龍生」は、ただただ性格が悪いだけのクッソ嫌な野郎。
「世界の中心は自分でござんす、だっておまいらあっしの才能必要でしょ？」みたいな感じである。

ただこの仏頂面の堅物くんが、青子に惹かれていく様はニヤニヤ不可避。
もうね、最新巻の方まで読んでいる身としては、1〜3巻あたりは黒歴史でしかなく、今となってはコイツクソ可愛いなと暖かく見守っていてあげたくなるわけよ。

嫉妬？えっ？オマッいやキサマ〜〜〜どの口がいっとんじゃいってギャップがたまらん。

窯入れに間に合うよ〜おに〜
連日徹夜で取り掛かって〜
柄に納得いくまで何度もやりなおして〜
本日 台風警報
うちの真鍋 龍生がとうとう
カルボナーラはじめました〜

いや〜仕事を通して男女の仲になっていくのは、鉄板だけど外さないよね。
難攻不落(なんこうふらく)の要塞(ようさい)を攻め落とす感覚を味わえる吊り橋作品。

落ちぬなら落としてみせよう恋愛化石
【元カレが腐男子になっておりまして。】

キッカケは彼女が忘れたBL本…。
なにげなく開いたそこには未開の地が広がっていた。

主人公はみごとに腐男子沼に落ちた「片倉 鈴也(かたくら すずや)」
普段は商社マンとして働くごく普通の青年だ。

この日はお目当ての品がネットで売り切れてしまい、仕方なく実店舗に足を運ぶと、出会ってしまった高校時代の元カノ「赤戸 桃(あかど もも)」に…。

ただ今までオタクであることを誰にも言えず、お一人腐を楽しんできた男にとって、初めて出会った腐を語れる友の存在

打ち解けるまでに、そう時間はかからなかった。

以前、鬼滅批評した際、腐女子の方からも結構コメントもらったんで、勉強がてらに読み始めたら普通に面白かった。

「恋愛化石」や「推しCPお土産贈り合いゲーム」など、独特の造語やゲームが出てきたり、とにかく登場人物たちが全力で人生を楽しんでる感じがこちらにも伝わってきて、読んでいて気持ちが良い。

自分で描く作中では、ゴリッゴリのハードラブストーリーを描けるのに、いざリアルになると思考停止するなど、旧時代のオタクっぽさもちゃんとあり、共感できる方も多いはず。

また同じく腐女子友達の「幸音」と日本の漫画が好きすぎて、イタリアから日本語を学びにきた「シルヴィオ」この2人の組み合わせが良いんですわ。

恋愛未経験の「幸音」に素直でコミュ力オバケの「シルヴィオ」が、カタコトでストレートに気持ち伝えていく様は、爽快感を覚える。

タイトルはパンチ強いけど、中身はピュアな男女4人のガチオタ物語。

健常者と障害者のビターラブストーリー
【パーフェクトワールド】

高校時代の初恋の相手「鮎川 樹(あゆかわ いつき)」
結局気持ちを伝えられぬまま、8年の歳月が過ぎた。

そんなある日、仕事の飲み会で偶然再開、浮かれた気持ちもつかの間…帰り際、彼は車椅子に座っていたのだ…。

大学の時の事故で、脊髄損傷しており、腰から下はもう二度と感覚を取り戻すことはない。
再会を機に、障害者の現実を目の当たりにするも、それは想像を遥かに超えていた。

排便できない日が続けば、誰かにケツの穴をほじくり回してもらわなければいけない、糞尿ふんにょうを垂れ流してもその感覚すらわからない。

自分と一緒にいる人は常に哀あわれみの眼差しに晒さらされ、大切な人が目の前で倒れても抱きかかえることもできない…。

責任感の強い彼は、自分の幸せを放棄し、仕事という殻に閉じこもってしまった。

まずこのヒロインはマジで嫌い。
なぜなら、社会人にもなって一人だけ10代の学生みたいな行動を取りやがるから。

三角関係の是枝への仕打ちとか、お前舐めとんか？と言いたくなるほど、ザ・自分勝手女。

ただそれ以外の登場人物には、共感するし、題材が脊損の車椅子なので、今までにない視点から描かれていて良い。

特に俺が好きなのは「圭吾」と「楓」の話。

ゴリラのような見た目にぶっきらぼうで、周りから誤解されやすい男の夢は、自分の料理屋を開くこと。
そのため、朝も夜も働きコツコツ貯金してきた。

そんな矢先、彼女が進行性の病で先が長くないと告げられてしまう。

それならばと、彼女の夢だった一軒家を建てるために、貯金を新築に全部突っ込もうとしていた。

ただ彼女は彼女で、彼の負担にはなりたくないという気持ちがあり、この辺の交錯が最高に泣ける。

とにかくこの「圭吾」って野郎が不器用ながら、めちゃくちゃカッコイイんだよね。

恋のイレギュラーに精密機械が故障
【これは経費で落ちません!】
〜経理部の森若さん〜

イーブン、ルーティーン、ジャスト、なんでもキッチリ済ませたい経理部の森若さん。
どんなミスも見つけ出し、月末には数字を合わせる入社5年目にして、経理の申し子。

仕事は仕事、プライベートはプライベート、私的な経費は見逃さない。
ずる賢い他部署の連中と毎日戦争である。

そんな森若さんに恋をしているのが営業部のお調子者「太陽」
ハッキリいって森若さんの天敵だ。

そんな2人が男女の仲になっていくバージンラブストーリー。

原作はこちらの小説であり、2019年に多部未華子さん主演でドラマ化もされている。
仕事一筋、恋愛経験なしの堅物女子が恋をしていくという少女漫画の定番ストーリーだ。

今回紹介している中では、1番少女漫画色は強いが、舞台はオフィスラブなので、大人も楽しめるはず。

特に事務職の方なんかは、共感ポイント多いと思う。

とにかく、精密機械の森若さんが乙女になっていく姿が可愛すぎる。
個人的には、もっと堅物であってほしかったけど、そこは少女漫画枠なので目を瞑るしかあるまい。

余談だが、4巻の空きページにギャルバージョンの森若さん、通称「ギャル森さん」が描かれている。
経理という堅い仕事をとてもコミカルに描いており、非常に読みやすい作品。

28歳無職のエア恋愛逃避行
【凪のお暇】

空気を読みすぎて生き辛さを感じているヒロインの凪。

仕事では雑用を押し付けられ、彼氏には都合の良いように扱われ、母親からはちゃんとしなさい呪縛に縛られ、そんな彼女がすべてを捨て、28歳無職として人生を再スタートさせるお暇ストーリー。

引越し先の6畳一間ボロアパートは、家具も家電もほとんどない殺風景な一室。

しかし、そこにはDJことメンヘラ製造機男、何ごとも一生懸命な母子家庭の親子、自分の趣味に全振りしているおばちゃんなど、これまでの人生では関わってこなかった隣人たちがいた。

そんな隣人たちに囲まれ、少しずつ本当の自分を見つけていく。

まず凪ちゃんに言いたいんだが、あなた普通にコミュ力高いし、愛されキャラだ。
このレベルで自分を卑下しているなら、俺なんか7回くらいは死ねる社会不適合者…。

だからこそ、ここぞという時には、必ず誰かが救いの手を差し伸べてくれる。

凪の異常なほど低い自己肯定感の原因は、母親の呪いだ。
世間体ばかりを気にして、空気を読むように洗脳されてきたかわいそうな女の子である。

んで、元カレの慎二。
コイツが仕事のスペックは化け物なんだが、素直じゃねぇ。

そのせいで、誤解が誤解を生み、凪とはいつもすれ違ってしまう。
でも彼の家も事情が複雑だし、コイツはコイツでその時の最善を考えて行動しているだけなのだ。

つまりこの作品は、言葉ではなく、心声を読んでいく漫画。
実際に口から出ている言葉と本当に思っていることが毎回違い、読者だけが彼らのすべてを覗き見れる神視点を持ち合わせている。

登場人物それぞれに既視感溢れ、様々な疑似体験ができるリアリズムストーリー。

結論
日常の癒やしになる少女漫画は
大人の息抜きにおすすめ

以上、大人にもおすすめできる少女漫画5作を紹介した。

学生同士の全開キュン推し少女漫画も嫌いじゃないが、やっぱ登場人物も社会人になっている方が大人の共感ポイントは多い。

どの作品もストーリーがまったく違い、とても面白いので、気になる作品があれば読んでみてくれ。

表紙
タイトル	青の花 器の森	元カレが腐男子に なっておりまして。	パーフェクトワールド	これは経費で落ちません！ 〜経理部の森若さん〜	凪のお暇
巻数	完結：10巻	完結：7巻	完結：12巻	連載中：12巻〜	連載中：10巻〜
試し読み	→1巻を読む	→1巻を読む	→1巻を読む	→1巻を読む	→1巻を読む

その他の恋愛漫画はコチラ