またこの時間がやってきてしまった……。
自分に課した制約(律する小指の鎖)により、3ヶ月ごとに訪れる鬼滅最新刊レビューの時間だ。
2019年12月にアップしたこちらの批評記事にコメントが380件以上も届くという凄まじい影響力を持った鬼滅の刃。
しかし前回の21巻レビューでも書いた通り、俺は最初からハマっていないし、もう飽きている。
20巻以降のレビューはただただ惰性で書いているだけであり、内容を深掘りするつもりは毛頭ない。
それでも一端の物書きとしての血が読者の時間を無駄にするわけにはいかない、楽しませたいと体内からムチを打ってくるのだ。
ということで、22巻で気になったところをレビューしていく。
ネタバレあり
まだ読んでない方は自己責任でよろしく。
- 作者:吾峠呼世晴
- 出版社:集英社
- 掲載誌:週刊少年ジャンプ
- 発売日:2020-09-24
- 完結:23巻
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目次
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伊黒が陰キャな理由
22巻の序盤は柱の1人「伊黒」の過去編が描かれている。
彼はこれまで謎に包まれた戦士だった…。
オッドアイの瞳、口元は覆い隠し、無駄口は叩かず、でも甘露寺が好きという孤高の変人なんだか、ただのムッツリなのかよくわからないキャラだ。
そんな男の闇に迫ったのが本巻である。
伊黒が生まれた家は、鬼に食わせてもらっている一族だった。
鬼が人間たちを殺し、奪った金品を恵んでもらう代わりに、自分たちの赤子を生贄に捧げることを数百年も続けてきた筋金入りのドクズ一族である。
本来であれば伊黒も生後間もなく食わされる予定だったが、男の子が生まれたのが370年ぶりということで、成長させてから食われることになった。
そのため生まれた時から牢屋で過ごしており、成長過程で蛇女とお揃いにするため真横に口を引き裂かれた。
伊黒は恐怖で押し潰されそうになりながらも密かに脱獄を決意、みごと成功したのである。
しかし逃げられたことに怒り狂った鬼は、両親をはじめ、親族50人を殺した。
そのさなかたまたま生き残った従姉妹に、お前が逃げたせいでみんな殺されたと罵られ、それが伊黒の心にフタをした原因になったのである。
人生は誰のためでもない己のためにある
語弊を恐れずに言うと、俺は人生とは自分のためにあると思っている。
人の為と書いて「偽」と読むように、表立って世のため人のためと公言している奴は自分を偽るスペシャリストなんだと。
自分が逃げたら家族は殺される。だから家族のために自分の命を差し出す。一見こう聞くと美しいように思えるが、その救おうとしている家族はどうだ?
自分の腹を痛めて産んだ我が子を鬼に差し出すクズたちだ。
彼女たちもまた己のためだけに生きている。
結局大多数の人間は己のために生きているのであり、それが真実だと俺は思う。
現在は平和ボケした世の中だからこそ、キレイゴトを言っていられる余裕があるのであって、生きるか死ぬかの瀬戸際になればそんな余裕は消し飛ぶだろう。
この日本で命の危険を心配したり、意識をすることはほとんどない。
当然俺もそうだ。
ましてまだ子供だった「伊黒」が、自分を守るために逃げたことを咎められる筋合いは全くないだろう。
しかし罪悪感という重荷はそう単純な話ではない。
自分が生き延びた結果、その他大勢が死んだという事実を他者から告げられた時、まともな人間であれば死ぬまで消えないトラウマになるはずだからだ。
そんな闇を抱えて生きてきたある日、底抜けに明るい甘露寺に出会ったのである。
不気味な自分に気兼ねなく話しかけてくれる女性というのは、本当に心の穴を埋める存在だと思う。
その重荷は消えずとも、それをかき消す人との出会いは素直に受け入れ、幸せな人生を歩んでほしいなと思った。
悲報:無惨の必殺技は大量の触手を振り回すだけ
鬼滅の技って何やってるかわからんから、個人的に興味ないんだけど、一応いままでの鬼連中はオリジナル技を出していた。
ところが、無惨は……
いやマジのおおマジ、22巻中ずっと触手を振り回してるだけなんだよ。
おそらく参考にしたのは、ハンタのユピー戦あたりだろう。
とにかく当たったら即死レベルの触手を高速で振り回す…ただそれだけ。
まさかこれだけってことはないよな?と読み進めていると単行本オリジナル補足ページに「これが能力です」としっかり書かれていた……。
日輪刀は室伏広治に持たせろ
日輪刀は、鬼に対抗できる武器の1つである。
持ち主の技量や特性により、刀の色が変化し、それぞれの武器に昇華されていく。
ただし持ち主の技量が限界をこえると、最終的にはどの刀も赫く染まる。
これまで赫く染める方法は不明だったわけだが、その答えの1つが本巻に出てきた。
それは・・・
えっ?
あっ握力っすか?
技量の話はどこへ?
よし分かった。
握力といえばこの男を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。
刃牙に出てくる最強の喧嘩師「花山 薫」その人だ。
重ねたトランプを指の形にちぎり
ひとたび掴まれれば、行き場を失った血液が破裂する「握撃」という妙技を持ち
それでいて、なんのトレーニングもしていない神に選ばれし男であり漢であり雄
「鍛えることは女々しい」という格言は、世の男が耳を潰したくなるほど手痛い言葉である。
いやまて、握力といえば現代の生きる伝説…この男もいるではないか。
「室伏 広治」
彼の握力は130kg以上と言われており、昔ながらの100kgまでしか測れない握力計の針を振り切ってしまうそうだ。
そして神に与えられしあの骨格と筋繊維に加え、悲鳴嶼の鉄球操作は十八番ときている。
彼ならば刀と鉄球の二刀流を使いこなし、最初から赫く染める可能性もあるのではないだろうか。
縁壱を継ぐものとしてこれ以上の逸材はいないはずだ。
赫く染める方法はもう1つ出てくるが、こちらも負けず劣らず雑な設定。
無惨が竈門家を襲撃した理由が明らかになった
鬼滅史上、最古の疑問の1つが、なぜ辺鄙な山奥に住んでいた竈門家がラスボスに襲撃され、妹が鬼にされてしまったのか?という事実だ。
その理由が本巻で明らかとなった。
なんと無惨が三方ヶ原の戦いでうんこを漏らして逃げ帰った家康ばりに恐怖した人間国宝:縁壱がもともと住んでいた場所だったのだ。
無惨にとって縁壱は天敵。
蛇とカエル・アシダカグモとゴキブリ・アリクイとアリくらい覆らない戦力差。
もうどうあがいても勝てない、トラウマならぬヘビカエなのである。
つまり二度とあんな思いをしたくない無惨は、大事をとって竈門家を襲撃したのだった。
そしてそのカンは、あながち間違いではなかったのである。
日の呼吸を一見しただけで完コピしてしまう炭吉の才能
そう。無惨の悪い予感は当たっていたのだ。
当時の縁壱は鬼殺隊を追われた身であったため、亡き愛妻との思い出の場所に立ち寄ったところ、そこにはもう炭治郎の先祖「炭吉夫妻」が住んでいた。
そして、夫妻が鬼に襲われていたところを助けたのである。
行き場を失った縁壱は「炭吉」にこれまでの経緯を話していると、すやこ夫人から日の呼吸の型を見たいとせがまれ披露した。
それをたった一見しただけで完コピしてしまったのが「炭吉」だ。
他のザコ柱連中はもとより、実の兄であり、上弦の壱「黒死牟」が数百年かけても体得できなかった日の呼吸をである。
奇跡の世代、黄瀬 涼太が河原レベルに見えてしまうほどのコピー能力だ。
いやそれともうちは一族?写輪眼の使い手なのか?
そうだそうに決まっている。
あぁ納得した〜なるほどなるほど(棒)
しかもそれを代々舞踊として受け継がせてきた竈門家は、縁壱に継ぐ天才と言わざるを得ないだろう。
結局縁壱はどこに着地させたいの?
縁壱は完全無欠の超絶達人って感じで、とにかく他のキャラよりも段違いに強い。
そんな縁壱は20巻で深掘りされ、鬼滅つまんねぇと書いていた俺も20巻だけは良かったとレビューしている。
しかしコイツのキャラが巻によってブレブレで、もう解離性同一障害なんじゃねぇかとさえ思い始めた。
そうじゃねぇと説明がつかない描写がいくつもあるからだ。
20巻の縁壱
縁壱の幼少期エピソードを中心に開花の瞬間も描かれていた。
子供の頃から口数が少なく、いまいち何を考えているのかわからない少年時代。
また鬼になってしまった兄「巌勝」との絆もよく描かれており、鬼滅史上最も好きな回となった。
21巻の縁壱
虚空を見つめ、謎のポエムを語り出し「うわぁやっぱやべぇ奴だわ〜」と思っていたら……
最後の最後に、本誌では語られなかった番外編として、縁壱は他の柱たちとよく話をし、鬼殺隊を追放された後も数名と連絡をとっていたことが明らかとなった。
この後付け設定のおかげで、20巻で天才ゆえの苦悩や孤独を抱えていた人物像から大きく乖離してしまう。
22巻の縁壱
ところが22巻では、ふたたび「物静かで素朴な人だった」と紹介。
目も虚ろで、まさに20巻で紹介されたイメージそのままだった。
かと思いきや、嘘くさい笑顔で手を振るような描写も描かれている。
もはや俺自身も縁壱がどんなキャラなのかよくわからなくなってきた。
縁壱というキャラの全体像は見えているが、彼がどんなキャラかと考えたとき、設定のブレにより同じ人物のように思えないのである。
まさにゲシュタルト崩壊だ。
禰豆子が人間に戻るタイミングを5度見した
鬼滅の刃は「主人公の妹を人間に戻す」物語である(だったはず)
その建前があるがゆえ、鬼殺隊は珠世に続き、特例として鬼になった妹を承認した。
だからこそ今日まで都合よく生きてこれたわけだ。
そしてとうとう本巻でその瞬間が訪れる。
記憶を取り戻し、自分が「竈門 禰豆子」であることを思い出す感動の瞬間が…。
・
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・
流し見の俺も思わず5度見したほど、考えられないタイミングで人間に戻ったのである。
ペラペラのヌルゲーとはいえ、ここまで超ド級のご都合で、生かされてきた妹。
身体は徐々に人間に近づきつつも、記憶は戻らず、兄の炭治郎を正確に兄と認識できていない。
そんな不確かな状態から人間に戻る瞬間は、「兄のピンチ、最終戦を終えた後、または兄の死際」など用意する場面はいくらでもあったはずだ。
それがとんでもない場所で戻ってしまうのである。
ファン側の意見も聞いてみたいんだが、「家族の絆、兄弟の絆」をテーマにここまで進めてきてこれで納得できたのだろうか?
23巻への布石がヤバみしか感じない
21巻では、珠世が無惨の体内に人間に戻す薬をブチ込んだ。
まぁ普通にやり合うには、戦力差がありすぎるので、この辺は許容範囲だろう。
しかし22巻の最後は、この薬の効果は4つあったと究極的ご都合オブご都合展開を示唆して終わる。
本誌を読んでないから知らんけど、これそのままの意味で進行されるなら、鬼殺隊の奴らマジで報われねぇ。
今までやってきたことは何だったのか?
勝ちゃぁ何やってもいいのか?
漫画だからこそ描ける「闘いの美学や美意識」はどこにいったのか?
ハッキリ言って、これまでのストーリーを無下にする設定だと思った。
ちなみにどれくらいヤバイかというと
- 「ヒトヒトの実」
- 「ザ・グレイトフル・デッド」
- 「魔力無力化の仮面」
- 「貧者の薔薇」
をブレンドさせて同時に打ち込むとでも言っておこうか。
はてさて次の最終巻でどうなることやら……。
結論:巻を追うごとに縁壱の魅力がなくなっていく
以上が鬼滅の刃22巻のレビューだ。
伊黒の話はよかったけど、あとは退屈な内容である。
いやしかし、最強の型を一見コピーはいくらなんでも…….。
その程度の技にしてしまってよかったのか?という疑問だけが残った。
- 作者:吾峠呼世晴
- 出版社:集英社
- 掲載誌:週刊少年ジャンプ
- 発売日:2020-09-24
- 完結:23巻
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コメント一覧 (11件)
はじめまして。
私も子供に付き合って漫画全巻とテレビ全放映分見たものですが、鬼滅のつまらなさと社会現象のアンバランスさに日々気持ち悪さを感じている一人です。
なんというか、普通に作品としてつまらないですよね。
キャラがぶれまくっていたりご都合主義なのはまさにおっしゃる通り、そもそもの軸となるストーリーも軽い。最低限のリアリティもあるようでない。中途半端な連帯感や散華思想も安っぽくて見ていられない。
更に私が残念なのは、書いてる本人が作品としての微妙さに気づいているのかいないのか、中途半端なおふざけシーンなどを入れるなど、自分の中での遊び感覚から抜け切れていないように感じることです。お前本当に人に読ませるつもりで、作品をしっかり作り上げようとしているかと問いたいですね。単行本に話と話の間に収録されている、本編で全く出てこない背景の説明とかまさにその極み。仮に設定を作りこみたいのなら、作者の中にとどめておくものでしょう。嬉しそうに仕込みネタをベラベラ喋って悦に入っている子供にしか見えない。
まとめると、なんか自己満足的な同人誌感覚をぬぐえないんですよね。
つまらないのは仕方ない。何を書いても自由だしそこは立ち入るところではない。でもこれだけヒットしている作品でそういう遊びをしたり、ご都合で話を進めるところにファンシーな醜悪さを感じてしまいます。
今までにない新鮮な視点と発想(ってほどでもないですが)で物語を作ったのはすごいし、絵もそれなりに上手い。私が興味を持てない薄っぺらいストーリーや人間描写も人によっては面白いのかもしれない。結果自分の子供を始め日本中の人が盛り上がって経済回しているのもすごい。
そこは単純にリスペクトするのですが、作品として考察した時、決して高くは評価できないし、作者の姿勢もプロとしてどことなく創作に対してうすっぺらく不誠実な印象を感じてしまう。それが気持ち悪いのかなと、今書いていて気づきました。
例えば吉原の花魁のシリーズがあったけど、この人読者である子供たちに遊郭って何なのか、そこで働く女の人がどうしてそこに来て、どうやって仕事しているのかなど説明する覚悟あるのかな、とか。単にビジュアルをモチーフにしたファッション感覚で取り上げてるだけっぽいなとか。一般のファンだったら「そこまで考えなくていいでしょ」というかもしれないけど、これだけの大ヒット作の作者であれば自分やジャンプという媒体の影響力考えて舞台設定も取り上げるべきと思うんですよね。(必要とあらば全てを説明する気概があるのならいいが、全編を貫くファンシー具合を見るとそれもなさそう)
とにかく、読者に向き合って、自分の作品に向き合って、作品として恥ずかしくないものを書く気はないのか?と、一度本人に確認してみたいものです。
以上長文失礼いたしました。
なかなか普段いう相手もいなかったので、色々書いてすっきりすることが出来ました。
またレビュー楽しみにしております。
興味深く拝読しました。そもそも最終選抜の意義、杜撰さに首を傾げ、その後禰豆子が鬼化した意味(爆血を使ったのも一度だけ)辺りがその流れ必要だった?と消化しきれずにいます。22も面白いですね。皮肉的な意味で。
本文とか関係ないですが「炭吉の才能」の見出しのところ、「言わざるおえない」ではなく「言わざるを得ない」ですよ
赤様
誤字脱字報告あざます。
現在新サイトに移行しているので、そちらの方では修正しておきます。
推敲は自分1人なので、こういうの地味に助かります。
またなにか発見しましたら、教えてくださいませー。
縁壱が竈門家に滞在したのは、初回(日の呼吸教えてない時)で少なくとも数日留まった事をほのめかす台詞がありました。しかし、日の呼吸を見せた再訪問時は、宿泊したと思わせる描写も台詞もありません。栗ご飯を一緒に食べたくらいです。何より、そんな何日も何日もすやこが縁壱に剣を見せてくれとリピートするなんて不自然だしウザすぎる(日を跨いでまでやる事じゃない)ので、日の呼吸を教えた滞在時はその日のうちに帰ったものと思われます。
モネ様
おぉーありがとうございます。
もはや読み返す労力すら面倒で、読者さんに投げてしまいました。
炭吉は写輪眼の使い手ということで納得しときます。笑
自分の兄が鬼化して産屋敷を殺してもその息子に対して「心苦しい」だけで済ませ、ちゃっかり他の柱と連絡を取っていたとなると、ネズコが人を襲ったら腹切りを誓った鱗滝と義勇、そして血の繋がりもない弟子が鬼化して腹を切ったジゴロウがとんだピエロ。縁壱にだけ激甘判定過ぎて笑いましたね。
自分的22巻のナニソレポイントは悲鳴嶼氏のあの一言!
猪、善、カナヲの3人登場シーンで
「お前たち生きてたのか?」の場面。
姿が見えた瞬間それ言うのおかしくない?だって見えてないんでしょ?
気配や空間認識等で確認出来るなら姿現す前から気づいて下さいよーw
無惨は土埃や風を切る音で気付いてたのにw
こんにちは
ネズコが人間に戻るシーンは本当にため息しか出ませんでしたね。
炭治郎の目の前で人間に戻るために走り出したんじゃないのかとツッコまずにはいられませんでした。道端で、しかも誰も見ていない状況で人間に戻るなんて思ってもみませんでした。読者としてなんの感動もないし達成感といったものもありませんでした。
まぁマニオさんのレビュー記事で指摘されてあるように人も食べない、炭治郎達を率先して助けるというネズコのこの漫画最大のコンセプト詐欺は今に始まった事ではありませんが笑
伊黒の過去話深掘りについても個人的にモヤモヤしました。ラスボスと戦ってる最中に無惨となんの関係もない話を見せられて何を感じれば良いんですかね、やるんだったら上弦の鬼との戦闘で済ませておくべきでした。ここで話が脱線してる感が否めません。
あと数巻続くと思いますが一緒に頑張って走破しましょう笑、お疲れ様でした。
真面目な話、縁壱は21巻の追放された後も連絡取ってたという本誌では出てない設定が出てくるまではこの時点ではブレてはいなかったと思ってたんですが、後付けをした為に崩壊してしまった。
あと兄が当時の当主を殺した事すら本誌には無かったので、珠代を明確な説明なく逃したという罪はあるにせよ、ダントツの存在を他の誰でも失敗する事を罪とされて責め立てる鬼殺隊に追放されると理不尽を経て孤独感じるのは仕方ないとか思ってたんですよ。少なくとも理解は出来ていた。
でも当主を殺されるとか重罪あって追い出された後も何人もの柱と連絡取ってたように許してる柱が数人と孤独を感じてる理由がなくなり、孤独を感じてないと成立しない話がゲシュタルト崩壊しました。罪自体を感じてるようにも見えなかったのも本誌の情報だけなら納得してたのに、兄が殺してんのかよと。
完結しておかしなところを説明するならともかく、おかしくなかったところを崩壊させる後付けとか何を考えてるんでしょう。
禰豆子の復活には自分は開いた口が塞がりませんでしたが、「ファンは兄弟で会うなんて復活する事に比べたらどうでもいい、禰豆子の復活シーンに今までの仲間の絆が描かれていたじゃないか、あれが最高」という類の言葉ばかりでしたね。他には「今まで頑張ってきて人間に戻ろうとしてる、戻った禰豆子をまだ戦わせる気か」とか。
正直、ついていけませんでした。
そもそも親の幽霊が炭治郎のピンチだって連れ出してるのに活躍もなしって、ただ禰豆子を危険にさらすだけの行為ですし、親の幽霊は長男の為なら妹はどうなってもいいの?とか思ってしまいました。
そんなわけでガチファンは大歓迎みたいです。
ガチファンというか信者は薬も「無惨が鬼になったのは薬によるものだから薬で決着付けるなんて流石、主人公に無理矢理勝たせる他の漫画とは違う」とか絶賛してました。他には「炭治郎が1人で無惨とやりあえるなんてのは御都合主義だから、よく考えたな」など。
自分は、弱体化するにしても柱全員を一瞬で吹っ飛ばした直後から柱より劣る炭治郎相手に苦戦とか弱体化スピードが異常過ぎて都合が良すぎだと思ってましたが。しかも炭治郎と同レベルになってからはそんな大した速度で弱体化してないとか意味不明である。
そして弱体化するのを知ってた連中は守りを固めるべきだった。しかもその後の薬も知ってればなおさら。モブ連中はもっと時間経って弱体化してからなら活躍出来たはずですし。
お館という無能上司は何処まで無能を晒し続けるのか。
他にもツッコミどころ満載のギャグ漫画でしか許されない事ばかりです。
あと次巻では21巻や22巻が大した事ないくらいのゲシュタルト崩壊を起こして終わります。
23巻は加筆(修正も?)があるそうなので、以前書いた22巻以上のゲシュタルト崩壊は起こさない可能性も出てきました。
前回のと合わせてコメント貰えると嬉しいです。
ナッシー様
たくさんコメントくれてありがとうございます。
ブログは孤独な作業ですから、コメントめちゃめちゃ励みになってます。
とりあえず本誌勢よりだいぶ遅れているので、23巻数のレビューはギャグ漫画視点で書きました。
もうまともに読んでも得るものがなにもないので、自分なりの自己防衛本能かもしれません。
今後も細々とサイト運営していくので、今後ともよろしくお願い致します。
P.S.次は好きな漫画や面白い作品で読者さんと語り合っていきたいですね。